利益を上げるためにやらなければいけない事などはもう決まっている。
会社毎に体制や管理方法の違いもあるし、地域や業種、規模の違いもあるだろう。ただ、やる事の方向性や基本的な部分は4冊の書籍に「全て」書いてきた。この8年で書籍を見て「会社の利益が上がりました！」という喜びの声も大変多くいただいたが、反面、「なかなかうまくいかない」という声もまた大変多い。その上で、更に深堀するために当社のマニュアルを購入したり、直接私にコンサルティングを依頼してくる方々もいる。
なかなかうまくいかない会社の方々の話を聞くと、まず書籍に書いたようにはやってくれていない。これが一番多い。私としては隠すことなく全て書いているのだが、実際はそのようには皆さんなかなか出来ていない。少し出来ていないのではく、皆、ほぼほぼ出来ていない。ほぼほぼやっていない。私の本に感銘を受けてくれて、私の所に来てくれた方々にでも、「本、読んでくれたんですよね？」と思わず聞き返してしまう位。
皆さん、方向性や気持ちとしては強く「思って」いただいているようなのだが、実際にはなかなか出来ていない。やってもらっていても、それは必要な部分の1割～2割程度かもしれない。変えないよりはマシだろうが、1割～2割程度変えた所でそんなに結果は変わらない。
加えて、これが一番よくある事なのだが、皆さん「続けてくれない」。どんな事でもそうだが、そんなに一朝一夕では成し遂げる事などできない。ダイエットなどでもそうではないだろうか。１週間位食生活を変えた所で、又は運動した所でそんなに何キロも痩せる訳がない。
それでも私の推奨するやり方であり粗利経営は、結果は早期で出る。その気になって徹底してもらえれば、3ヶ月程度で会社の数字は激変してくる。それでもなかなかやってはくれない。
私の顧問先の方々ですらそういう会社もある。毎月の定例打合せをしてくれない。折角、私の所に相談に来て、契約をして、毎月顧問料も払っているのに、連絡が途絶える方々が一定数いる。「毎月きちんと打合せしましょう」と言ってもなかなかしてくれない。資料に毎月入力してくれと言ってもしてくれない。
お願いしている事も、そんなにヘビーな内容ではない。１日に慣らすととせいぜい10分もかからないだろう。それでもやってくれない。きちんと続けてはくれない。交渉してくれなどと言ってもしてくれない。そして、打合せに間隔が空くと、「大体が元に戻ってしまっている」。何度も説明したやり方も間違えている場合も多い。私的には顧問料もいただいているので文句はないのだが、そういうのは金銭の問題ではない。そういう場合は、ある一定期間を経てからは契約を止めさせてもらっている。「それは困る」と、これもよく言われるのだが、やってくれないのであれば、私などがサポートする意味もない。その会社も私に支払うお金がもったいないはずだ。
「継続は力なり」。誰も聞いたことのある言葉のはずだ。子供がいる人であれば、子供達にはそのような事を皆、言うのではないだろうか？「何でも地道に続けないといけないよ」と。しかし大人になると誰かに強く促されないとできなくなる。会社員なら最低限会社のルールや上司からの促しによってやるかもしれないが、経営者になると促してくれる人などはなかなかいない。よって、経営者が自身で止めた時点でその全ては止まってしまう。
私も起業してから17年、今まで１人でずっとやってきた。全ては自分次第。自分が止まれば全てが止まる。やりたくない事、続けたくない事でも、それが「自分にとって必要な事」であれば、やるしかないと思ってやってきた。歯を食いしばってやってきた。望む成功のためには、そこに逃げ道などなかったからだ。
経営者の方々も、誰も何も言ってくれないからといって、必要な事からは決して逃げない方がいい。
何より、「将来の自分」が「今の自分」を厳しく見つめているはずだ。