先日顧問先である住宅会社の社長と打合せしていた際、その会社の顧客への金額提示のタイミングを変えようか?という話になった。詳細までは書けないが、最近の契約率が少し落ちてきたためで、一度従来の金額提示のタイミングそのものを入れ替えてみようかという事に決まった。
業態や業種、商品や商流にもよるが、金額の提示のタイミングにより実は契約率は大きく変わってくる。
事例として話しやすいのが、私のコンサルティングにおける契約の金額提示のタイミングだ。
「コンサルティング料金はいくらかかるのか?」、これはコンサルティングを希望される方々にとっては、コンサルタントを選択する上で当然かなり重要なポイントになる。私はこの10年以上、それをずっと検証し続けていた。
結論から言えば、「金額提示は最後の最後が最も契約率が高い」。
もっと言えば、最後のタイミング以外ではなかなか契約できないとも言える。同じ金額にしても、その金額を例えばこのホームページ上で公開して問い合わせがあるとかと言えば、その数は激減する。私は一応書籍を4冊も出し、建設業界専門としてもう15年以上やっているので、この業界の利益改善コンサルタントとしては自分的には全国でも一番手にいると思っているが、その私でも契約率は落ちる。
よって今までずっと、まずはお問い合わせいただき、直接会って状況を伺い、私自身や私のやり方等を理解してもらった上で金額提示を行っていた。実は起業後数年の数十件までは金額提示後の契約率は100%だった。私と直接会って話をし、その上で金額を提示した場合は、その後の私の金額提示に対して全員の方が契約を希望されたという事だ。当時の金額は今より若干落としているものの、それでもそう今と変わっていない。
あとは違いがあるとすれば、当時の私にも自信以上に熱意があったのかもしれない(それが一番大きいかも)。しかし同じ内容をホームページに明記し、同じ金額を書いても反応は薄い。その上で問い合わせがあっても、金額を既に公開した上で連絡をいただいているにも関わらず、何故か高いと言われる。「だったら連絡してこなきゃいいんじゃないか」と思った事が何回もあった。
やはりどんなサービスでもその内容であり、それを施すその人自身であったり、その雰囲気や熱意を感じた上で人は契約するのだな、というのは長年の経験から会得したものだ。
という事で、多少でも契約作業等を行う際の参考にしていただければと思います。