全ての顧客に好かれようと思うと苦しくなる。自社を理解してくれる顧客とのみ付き合おう。

この前の回に書いたブログに近い内容になります。

 

先日、私の顧問先の社長さんとの打合せで、「ある地域で、当社の金額が高いと噂になっている」と言われているという話を聞きました。その会社はリフォーム等で地域に根付いており、数年前までは大赤字で債務超過、超過剰債務の会社であったが、ここ数年は一気に盛り返して、今では少数社員のみで何千万円もの純利益を出している会社です。

 

今回の話しの出どころを確認した所、ある地域のある団地の一部(一人)の人がその噂を流しているとの事。以前、その人に見積りを出した所、その人の思った金額に下げてくれなかった事が、どうもその理由らしい。

 

社長は少し怯んでいる様子。「これからもう少し金額をさげましょうか?」と私に言ってきましたが、「他に同じように言われた事があるか」と聞けば、ないとの事。その会社では新築住宅でありリフォームの設定利益率をここ数年で従来より大きく上げてはきていたものの、ここ2年でそのラインを更に上げてきていたという状況でした。それでも他の顧客からは不満もなく、むしろ感謝の言葉を多く言われ、信頼をされているとの事。「下げる必要など全くない。そういう人もいる。自社に合わない、自社の事を理解してくれない顧客も必ず一定数は存在する。そこは割り切って考えましょう」と言うと、少しすっきりされたご様子でした。今後はそうしていくとの事です。

 

どんなに真面目に、どんなに誠実に仕事をしていても、誰からも何も言われないなどという事などはありません。皆に好かれる人は、皆に好かれている人をを嫌う人から嫌われます。どんな聖人でも100%はないのです(大谷翔平は私的には100%の聖人だが)。その少数に足を引っ張られてはいけません。そこで怯んではいけないのです。

 

私も書籍等を出している為、いろいろと言われる事も批評される事も少なからずあります。Amazonのレビューは傷つくので極力見ないようにしていますが、どう見ても嫌がらせのような事なども書かれています。「こいつは分かり切った事しか言っていない」「こいつの手法は誰かの手法をパクっている」「こいつの言っている事はウソだ」的な批評は少なからず見られます。過去の書籍4冊でレビューが全部で300以上あれば、そんな事も言われるでしょう。私の子供達の方が、「これは誰かを特定させて文句言った方がいいんじゃないか?」「これはさすがに通報した方がいんじゃないか?」「きっと知っている奴の仕業だ」などとかなり怒っている位です。

 

以前、私もなるべく嫌われないように、波風が極力絶たないように、そして顧問先であれば、なるべく「合わせるように」これでも大分我慢してきました。しかし上記のような事を理由に、「もういいや」と思うようになり、今ではもう完全に割り切っています。これは無理だな、と思ったらかなり早い段階でその付き合いをやめるようにもしています。顧問先の方々に対しても同様で、いくら多額の顧問料をいただいていても、もう無理だと心が感じたら、ある一定のラインでやめるようにしています。理不尽さ、筋が通っていない、あまりにも態度が悪い、言った事を全く聞き入れてくれない人達などは、お互いのためにもその関係は解消した方がいいでしょう。

 

私などの年齢に限らず、人の健康寿命などいつまで続くか分かりません。いつ何が起こるか全く分からないのです。自分の心に嘘をついて、ストレスをかけ続けてもいい程、人生は長くないように感じます。

 

全ての顧客、全ての人に好かれようとは決して思わず、もっと楽に、自分にそして自社に合った人、理解してくれる人のみと付き合う事をお勧めします。そんなに簡単にいかない?いや、意外にやってみると簡単で、意外に大きな影響などないものです。何より、想像以上に楽になりますから。

 

 

 

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