私の今の顧問先で社員が「3人だけ」という会社が2社あります。
そのうちの1社は事務員の方を除けば、営業・施工で社員は2人のみ。社長さんともう1人だけの会社です。業種は新築住宅とリフォーム業。特に変わった会社ではありません。その会社が先日の決算で、売上高4億円・粗利益1億2千万円となり、6千万円もの経常利益を出す事が出来ました。
粗利益率は30%です。
私が入らせていただく以前は、売上高は5億円付近で、社員の方も今よりは多く全部で6人いました。当時の粗利益率は約5%。営業赤字は約3千万円もあり、借入金も売上高の半分近くありました。
ただ、この会社の業績は1年でV字回復とまではいきませんでした。すぐに黒字にはなったものの、支払金利も含めた経常利益ベースで5百万円程度と、なかなか今一歩突き破れない状況が続きました。
その後、コロナ禍になり、打合せもなかなかしにくいい状況になりました。そこで、従来のシンプルなミーティング方式から、社長も含めた社員の方2人とじっくりと話しをするスタンスに変え、打合せは私の自宅に来ていただくようにしました。目標設定そのものも変え、仕入れ交渉の方法、折衝の仕方、売価の設定方法、顧客の交渉の仕方などを、もう一度一から丁寧に始める事にしました。1年後。経常利益は2千万円になり、前期には遂に経常利益が上記の6千万円になったという流れです。今期も同様の数字が見込まれ、来期以降も普通にいけば大崩れしない流れには入ったと思います。
実は私の今の顧問先には、同様な会社がかなり多く、取組み方法や根本的な手法は全く変えていないながらも、ここ2年で一気に開花した企業が大半を占めるようになってきています。自分の何が変わったのか、顧問先各社の何が変わったのかは完全には分析できていませんが、「じっくりと進めた」という事が一番に挙げられるのでは、と感じています。全く同じ事をしていても、その「深さ」によって結果は大きく変わるという事を実感できる体験がここ数ヶ月続いているのです。
・業績を変える
・進め方を変える
・社長の考え方を変える
と今まで思っていましたが、そういう私自身がまだまだ変わらなければいけなかったのだ、と気づかされる日々です。ちなみにその会社の役員報酬と社員の方の給料は来年から2倍にする事になりました。もう1社の社員3人の会社も、ほぼ同様な結果になっています。ついでに顧問料も上げていただきました・・・。
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