「仕事」において勝ち切らなければならない時

何にでも勝負時というものがある。ここだけは逃してはいけないという時だ。

 

人生全体のタイミングでも言えることだが、仕事面において特に感じることが多いのではないだろうか。

 

「そこ、勝負時じゃないか」というタイミングを軽く逃している人は普通に多く見かける。というより、そもそもそこが勝負時であり、大きな転機だと気が付いてもいない人の方が多い。

 

その勝負時というのは「普通」に見れば、営業面でいう大規模の受注であったり、大きな会社からの依頼などであったりすると思われがちだが、私はそうではないと思っている。大きな金額であったり、大規模であればいいというものではない。問題は、その内容が「今後の自分であり、自社に及ぼすであろう影響の大きさの可能性」に他ならない。極端に言えば、「バタフライ効果」に近いものだと、自分では捉えている。

 

勝負時であるタイミングは何気ない日常の流れの中で、さりげなく現れてくる。その時に、その後の展開をどこまでイメージであり、想像できるかどうかが運命の分かれ道だ。

 

その小さな事が、自身の後の大きな転機になっていることは数多くある。うまくいったりいかなかったりすることには、その大分前に、その「兆候」が数多くあり、「前兆」がある。そこを軽く見逃しながら、「運が悪い」とか「自分的には問題なかったはず」という考え方はしない方がいいかもしれない。

 

そしてそこが「意外な」勝負時だと思った時は、何があっても勝たなければならない。結果として、その全てがうまくいくとは限らないだろうが、それでも勝ち切らなければならない。あらゆる思考と全能を使って勝ち切らなければならない。その時点においては、「ベストは尽くしたから」と自分に言い訳もしない方がいい。

 

ただ、勝ち切るのが難しいか、と言われれば、意外にそうではない事の方が多い。誰が見ても明らかに勝負時、というのは実は勝負時ではなく、人が気が付きにくい場面がその前兆である事が多いので、意外に勝ち切れる場面が多い。あまり注目されていないからだ。

 

もう一つ、逆に言えば、ここは落としてはならない、という場面もある。安易な対応で致命的に評価を下げたり、大事な人にさりげにもう相手にされなくなるケースだ。本人は気が付いていないだろうが、相手は自分の事を完全に見限っている。それにより実は自分は大きな損失を出しているという事だ。見方を変えた機会損失とも言っていい。

 

何気にその人とは疎遠になる。それが自然なものもあるだろうが、実は相手からの意図的なものが多い。しっかりとお付き合いをしていれば、実は自分にとって多大なメリットがあるのに、意外な所で信用を落とし、自分でも気が付かない所で、もう相手にされなくなっている。これは実際かなり多いのではないだろうか。

 

誰も自分に対して、ご丁寧にクレームは言ってくれない。「この人もう駄目だな」と思ったら、黙ってもう連絡もしてこなくなる人もいるだろう。そこに全く気が付かないようではかなり厳しい。

 

仕事は人生であると言っても過言ではない。その仕事で成功を収めるためには、そして自分自身が納得できる、悔いのない結果を得る為には、その勝負時を外さずに勝ち切る、という強い意識でいた方がいい。そしてその何気ない勝負時を逃さずに、逆に何気ない所で大きなものを失わないように意識していないといけない。

 

「ここは勝負時・損失回避時ではないだろうか」と思いながら、常にアンテナを張り続ける事が大事だと私は思う。

 

 

 

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